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高齢者の糖尿病

高齢者の糖尿病の増加が注目されている昨今ですが、高齢者の糖尿病は2つのタイプに分けることができます。

1つは、比較的若い時期に発症した場合と、もう1つは、中・高年期に入ってから発症した場合です。

高齢者の糖尿病の症状は、成人の場合とは、異なる点がいくつかあります。糖尿病特有の口の渇き・多飲・多尿などの症状は現れにくく、血糖の上昇に気が付かないまま、突然の発作で意識障害を起こしてしまうことも稀ではありません。また、高齢者の糖尿病では、成人に比べ、心筋梗塞などの合併症が多く、経過中に消化器などの悪性腫瘍が発生することもありますから、全身的な管理が常に必要です。また、高齢者における糖尿病の治療は、血糖のコントロールを強制することはなく、クオリティー・オブ・ライフ(生活の質)を考慮した全人的治療が目標とされます。

このように、成人の糖尿病の場合と、高齢者の糖尿病の場合には、治療の進め方や経過の観察法なども異なりますが、過食をせず、適度な運動を心がけ、肥満を防止することは、年齢に関係なく、もっとも重要なことであると思います。

高齢者の糖尿病患者に対してもっとも注意すべき点は、低血糖です。高齢者では、食欲の低下により低血糖を起こしやすく、日常生活の中で、食事の摂取量の変化には十分な注意が必要とされます。また、低血糖症状が、非典型的であったり、自覚症状に乏しかったりすることも多く、いわゆる痴呆症状を呈することもありますから、血糖値を見落とさないことが大切となります。高齢者では、理解力、判断力の低下や一人暮らしなどの社会的問題を抱えている人が多いので、治療に際し、家族や周囲の人々の協力が不可欠なものになります。

また、高齢者の糖尿病の場合、運動にも気をつける必要があります。高齢者にとっても、筋力や体力の維持、精神的満足感の得られる運動は必要ですから、可能な限り実施することが大切です。しかし、合併症や呼吸循環器系の異常のある人や、膝や足首などの関節の異常の有無もチェックして、個々に応じた軽い運動から徐々に運動量を増やしていくことが安全だと思います。そして、高齢者は脱水になりやすいので、運動中に水分補給をすることを促してあげることも必要です。

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